重松清の短篇集「日曜日の夕刊」。
その中の幾つかを今週から1つずつ紹介していきたいと思います。
本を読むのが苦手なので、本好きの友人に
短編で読みやすくて面白いのはないかを聞いたところ、
重松清をオススメされました。
それからAmazonで検索したら、中古のものが2円で売られていました。
これが「日曜日の夕刊」を選んだ理由です(笑)
「カーネーション」
12話あるうちの2話目の話で、
3人の登場人物それぞれの「母の日」の模様や思いが描かれています。
1人毎に書かれているのではなく、3人の様子が時間経過と共に
交互に書かれているのが新鮮でした。
妻を病気で亡くし子ども2人と暮らす誠司。
今時の女子高生、聡子。
入院している母の看病をする康雄。
同じ電車に居合わせた3人が、網棚に置いてある赤いカーネーションを見て
それぞれが家族、そして自分のことを見つめ直します。
この話に出てくる人物は、それぞれ家族の間に何かしらの不安を抱えて
毎日を過ごしていました。
でも電車のカーネーションをきっかけに気持ちに変化が現れてきます。
その気持ちが変化していく様子の中で、
自分以外の人のことを考える、ということに私は注目しました。
人はどうしても自分中心に物事を考えてしまうものだと思います。
その結果、他人に対する不満や自分の思うようにいかない苛立ちが
生まれるのではないかと思います。
カーネーションを見つめる間の3人は
自分にとってその人はどんな存在なのか、相手の視点で考えるのではなく
きちんと自分目線でその人のことを考えていました。
「自分」と「相手」がいてこその関係性は、
相手の気持ちになることももちろん必要だけれども、
「自分にとっての相手」を考えることで
その人に対する思いが変わってくるのだと思いました。
なんだか本の内容はうまく説明できませんでしたが
生きていく中で、自分が一番大事だと思うことがあるかもしれないけど
そんな時でも一番近くには家族がいてくれていることを
忘れてはいけないと思いました。

