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日曜日の夕刊、最終話でもある12話目の話です。
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少年野球チームの監督をしている徹夫。
息子の智はそのチームの一員だ。
野球が大好きで練習にも一生懸命な智。
でも今まで一度も試合に出たことがない智。
姉の典子は
「頑張ったら何かいいことあるって保証があるわけ?」が口癖で
塾や模試をサボりがちな中学2年生。
頑張る智と頑張らない典子、
徹夫は「頑張れば必ず良いことがある?」の答えを探していた。
今日は智たち6年生にとって最後の試合の日。
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「頑張ること」に焦点をおいた話です。
智は一生懸命に練習をするけれども、下手だから試合に出られない。
頑張ってるのに出られない。
じゃあ頑張ったって意味無いじゃん、と典子は言います。
頑張ったって良いことがあるとは限らない。
どんなに頑張ってもどうにもならいことがある。
だったら初めから頑張らなきゃいいじゃん。
これが典子の言いぶんでした。
私も似た所があるなーと感じました。
結果の見えないものにはあまり手を出したがらない所があるなーと。
努力する過程の大切さを忘れつつあると感じさせられました。

この話は勝ち負けの世界の話でもあるし
家族の話でもあるし
ずっと部活動中心に生きてきた私にはすごく身近に感じられました。
野球が好きだから、試合に出れなくても練習を頑張って
試合に出ている仲間を心から応援して、
中学に進んでもこのまま野球を続けるんだと堂々と言える智が
すごく輝かしく描かれていて、
自分の競技生活と比べると・・・・・って感じです(笑)

今の私にとって、何かに向かって「頑張ること」とはなんなのか
その「何か」とはなんなのか、考えさせられる作品でした。
「頑張ること」は「今やらなければいけないこと」にも
繋がるのかなーと感じました。
自分の現状、今すべきことについて
改めて見つめ直す必要があると思いました。

重松清の短篇集「日曜日の夕刊」。
その中の幾つかを今週から1つずつ紹介していきたいと思います。
本を読むのが苦手なので、本好きの友人に
短編で読みやすくて面白いのはないかを聞いたところ、
重松清をオススメされました。
それからAmazonで検索したら、中古のものが2円で売られていました。
これが「日曜日の夕刊」を選んだ理由です(笑)

「カーネーション」
12話あるうちの2話目の話で、
3人の登場人物それぞれの「母の日」の模様や思いが描かれています。
1人毎に書かれているのではなく、3人の様子が時間経過と共に
交互に書かれているのが新鮮でした。
妻を病気で亡くし子ども2人と暮らす誠司。
今時の女子高生、聡子。
入院している母の看病をする康雄。
同じ電車に居合わせた3人が、網棚に置いてある赤いカーネーションを見て
それぞれが家族、そして自分のことを見つめ直します。

この話に出てくる人物は、それぞれ家族の間に何かしらの不安を抱えて
毎日を過ごしていました。
でも電車のカーネーションをきっかけに気持ちに変化が現れてきます。
その気持ちが変化していく様子の中で、
自分以外の人のことを考える、ということに私は注目しました。

人はどうしても自分中心に物事を考えてしまうものだと思います。
その結果、他人に対する不満や自分の思うようにいかない苛立ちが
生まれるのではないかと思います。
カーネーションを見つめる間の3人は
自分にとってその人はどんな存在なのか、相手の視点で考えるのではなく
きちんと自分目線でその人のことを考えていました。
「自分」と「相手」がいてこその関係性は、
相手の気持ちになることももちろん必要だけれども、
「自分にとっての相手」を考えることで
その人に対する思いが変わってくるのだと思いました。

なんだか本の内容はうまく説明できませんでしたが
生きていく中で、自分が一番大事だと思うことがあるかもしれないけど
そんな時でも一番近くには家族がいてくれていることを
忘れてはいけないと思いました。

昨年、映画化され話題になった「ツレがうつになりまして。」
前々から興味はあったのですが、
本にも映画にも手を出していませんでした。
なので、このレビューが良い機会になりました。
「ツレがうつになりまして」は、コミックエッセイになっていて
漫画感覚でとても読みやすかったです。

突然うつ病になった「ツレ」。
うつ病患者の夫「ツレ」とそれを支える妻「てんさん」の日常が描かれています。 
この本に書かれていたうつ病の症状は、ある程度知っているものが多かったです。
しかし、明るく支えるてんさんの様子と一緒に描かれていたので、
これまでのうつ病のイメージとは全く違うものでした。

うつ病に苦しむツレと、その苦悩を共にしツレを支えたてんさん。
そんな二人の様子から、パートナーの大切さ、存在の大きさがとても感じられました。
暗く落ち込むツレを明るく受け入れるてんさん。
本の中では尚更明るく、簡単に毎日を過ごしているように描かれていますが
本当はすごくすごく大変だったんじゃないかと思いました。
自分は楽天的だから、自分だけでものんきでいなきゃ、
だったら私は楽だ~なんて風に描かれていましたが
そんなに容易なことではないと思います。
てんさんの心の広さ、偉大さを感じました。

本文中でも思うことはたくさんありましたが、
本の最後に書かれていた医大の先生の解説にも注目してほしいです。
「学問書でも専門書でもないけれど、内容は正確かつリアル」
「うつ病治療史上に残る名作」とまで書かれています。
「いかにも教科書的なものよりも、『ツレうつ』のように
笑いながら読めるもののほうが真実に迫れる」と。
この本が素人にも玄人にも、
うつ病の真の姿を見せることのできるものだということがわかります。

うつ病のことはもちろんですが、
それ以上に、支え支えられる関係の素晴らしさを教えてくれた本です。
他人に共感し、共に悩み、解決する過程を共に過ごす事のできる人間に
なりたいと感じました。

超が付くほど絵を書くことが苦手な私が、この手の本に手をつけるのは珍しいです(笑)
絵を描くことが本当に苦手で下手くそなので、
描ける人はこんな見方をしてるのか~と感心しながら読んでいました。

ボールペンを使って 、メモ帳など身近なものをスケッチブックにしてしまおう。
気軽にいつでもどこでもササッと楽しく描こう。
「ボールペンでスケッチ」 はこんなテーマで、様々な物に対するのスケッチの仕方が
実際に筆者が描いた可愛らしい絵と共に書かれています。
その他に、ボールペンの種類や正しい使い方なども書かれています。

この本の中で「もっと絵心を出してデフォルメ(誇張)して描いてみよう」と
書いてある部分がありました。
まっすぐに見える線でもちょっと歪ませると可愛く見える、みたいなことです。
「へたくそは、かわいいでしょ。」とあったんですが・・・
私の場合は「へたくそは、へたくそはでしょ。」です(笑)
絵心のある人にしか通用しないよな~と思ってしまいました。

読んでいる最中は、やっぱり自分には描けないという気持ちで
いっぱいでした(笑)
でもそんな私のような人のために、なぞるようの下絵ページもありました。
そのページをコピーして白紙の紙を重ねれてなぞれば簡単に描くことができます。

絵心のない私は、絵心のある人の描く目線を知れて良かったと思います。
まず着眼点が違うし、スケッチによくある「影」の付け方ひとつでも
センスの違いだな~と感じました。
私は描く対象物を見ても、影なんて見えません(笑)

そんな「気軽にスケッチ」のできない私ですが、
読んでいるだけで楽しい気持ちになれる本でした。
描けたらもっと楽しく読めるんだろうな~と思います。